今月のトピックス:自治体における指定管理者のモニタリングに関する取り組み状況

| トラックバック(0)

~全国自治体へのアンケート調査結果より~ 

2006年9月1日までの経過措置期間が過ぎ、大多数の公の施設が2006年度から指定管理者制度を導入している。実際に指定管理者による管理運営が開始されてから既に一年以上を経過した施設も多いものと見られる。

 こうした現状を踏まえ、今後、自治体にとって最も重要なテーマは、指定管理者による管理運営実態を公平・公正に評価・検証しモニタリング(監視)していくことであると言えよう。なぜなら、本制度導入により公の施設の管理運営に新しく民間事業者等が参入する機会を与えられたため、その管理運営の適正性や制度導入の効果について精査する必要が出て来たためである。

 本項では、指定管理者のモニタリング及び評価に関する全国自治体の取り組み実態を明らかにするためアンケート調査を実施した。以下に、その調査結果の概要を紹介し、そこから読み取れるモニタリングの現状について考察していく。 

〈調査概要〉

○調査対象

 全国の地方公共団体の総務部行政改革課等指定管理者制度に関する統括部署

○調査方法

 調査票郵送法並びにE-メール配信

○調査時期

 2007年8月1日~同26

○回答状況

 回答数:159件

 うち有効回答数:156件(都道府県32件・市94件・区12件・町村18件)

制度導入施設数とモニタリング実施施設数について 

1.自治体が保有する公の施設数

 回答のあった156の自治体が保有する公の施設(学校・道路・河川を除く)は、総計46,147施設にのぼっている。この場合、公営住宅については、1団地を1施設としてカウントしている。1自治体当たり平均の保有施設数は約296。自治体別の保有施設数は表1.のとおりだが、1自治体当たり平均保有施設数が最も多いのは東京都の特別区であり、次いで市・都道府県・町村の順となっている。 

2.指定管理者制度の導入状況

 このうち調査時点で指定管理者制度導入済みの施設数は総計12,380となっており、導入率は約27%と算定された。導入率が最も高いのは都道府県の53%強であり、次いで市が25%で続いており、区及び町村は10%台にとどまっている。 

3.モニタリング・評価の実施状況(施設数ベース)

 ここでいう「モニタリング」とは、指定管理者による施設の管理運営状況について継続的に監視・チェックすることであり、「評価」とはモニタリング結果に基づいて優・良・可・不可などの判断を下すことである。

モニタリングや評価を既に実施済みの施設数は総計6,077施設に達し、全導入施設における実施率は約49%となっている。指定管理者制度を導入した施設のほぼ半数がモニタリングや評価を実施していることになる。但し、自治体別にみると実施率に大きな差があり、都道府県では70%を超えているが、区では49%と半数を切り、市も41%どまり。町村では10%にも満たない。実際には市町村の自治体数が圧倒的に多いので、全国的な実施率は本調査結果よりはるかに低いとみられる。

今後新規にモニタリングや評価を実施する予定の施設は総計4,693施設。既に実施済みの施設と合わせると1万を超え、最終的な予定実施率(実施済み施設数と実施予定施設数の合計を導入施設数で除して算定される比率)は87%に達する。市や区では予定実施率が90%を超える見込みだが、町村ではやっと15%強どまりだ。

モニタリングや評価については、自治体によって取り組み実態に大きな差が見られ、都道府県や市区など規模の大きい自治体ほど積極的に取り組んでいるのに対して、町村といった規模の小さい自治体での取り組みの遅れが顕著なようだ。
4、基本方針・ガイドラインの策定状況 

 指定管理者制度の導入に関しては、基本方針やガイドライン等を策定している自治体が少なくない。指定管理者のモニタリングや評価に関する基本方針やガイドライン等については、「策定済み」との回答が34件で、「検討中」が35件、「指定管理者制度の基本方針又はガイドライン等の中で規定済み」が17件であった。これらを合計すると、回答のあった156自治体のうち過半数の55%余りが、何らかの形で策定済み又は検討中である。

 「モニタリングや評価については所管部署で個別対応しており、特に基本方針やガイドラインを策定する予定はない」との回答は35件、「日常業務の中でチェックや連絡調整を行っており、特別なモニタリングや評価は必要性を感じていない」が13件。全体の30%強が、「予定なし」或いは「必要性を感じない」という回答であった。

 「その他」の具体的な回答内容をみると、前述の「予定なし」や「必要性を感じない」に近いものが多い。中には、「(指定管理者との間で締結する)基本協定書の中でモニタリングや評価について規定する」といった回答や、「基本方針やガイドラインは策定していないが、モニタリングや評価について全庁的な統一様式の書類を決めている」といった回答もある。

※その他、各自治体のモニタリングの実施状況の詳細は07.10月発行の「月刊指定管理者制度11月号」に掲載 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.bmnet.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/23

最近のNEWS

(11.19)荒川区立保育園の給食調理業務の受託業者を募集
参照先URLhttp://www.city.arakawa.tokyo.jp/ …
月刊 指定管理者制度 12月号(11月27日発刊)
月刊 指定管理者制度12月号※要素区分による指定管理者のコスト削減策とは!  …
(11.18)静岡市:「道の駅」宇津ノ谷峠 物産館 運営団体を募集
参考資料:月刊 指定管理者制度http://www.bmnet.ne.jp/ca…
(11.17)行政改革・民営化関連情報
月刊 指定管理者制度11月号・大田区   高齢者安心電話相談業務を委託…
(11・14)大田区:高齢者安心電話相談業務を委託する事業者の公募、選定
月刊 指定管理者制度11月号 参照先URLhttp://www.city.ot…
(11.13)葛飾区:区民保養施設の提供及び受付業務の提案募
(1)件名①区民保養施設提供及び受付業務委託(2)委託内容①区民保養施設9地域以…
佐世保市宇久ターミナルビルの指定管理者を募集
参照先URLhttp://www.city.sasebo.nagasaki.jp…
月刊指定管理者制度定期購読
BMNETを する

ご意見ご要望はこちらまで